
唇の構造

そもそも「唇」とは、どこのことを指すかご存知ですか?「ほうれい線」と呼ばれている鼻唇溝(びしんこう)から、あご先の頤唇溝(いしんこう)までの部位を指し、たくさんの筋肉で支えられています。その動きは、表情をつくり出すために複雑で多様な動きをしています。
そして、一般に私たちが「くちびる」と呼び、口紅やリップクリームを塗る部位は、「赤唇縁(せきしんえん)」といいます。また、くちびるの表面に走る多数の溝は赤唇溝(せきしんこう)と呼ばれ、これがあることで唇の動きが柔軟になります1)。
参考文献
1)竹原祥子, 下山和弘: 口唇と頬の構造と機能訓練, 老年歯学, 21.vol.4: 403~406, 2007.
唇と皮膚の違い
≪唇の特徴≫
○皮脂腺・汗腺がない
○天然保湿因子(NMF)が少ない
○「メラノサイト」がほとんどない
○角質層が極めて薄く、ターンオーバーが速い
唇は皮脂も汗も出ないため、肌の潤いを保つために必要な皮脂膜が作れません。また、角質細胞の中にある天然の保湿クリームともいわれている「天然保湿因子(NMF)」も少ないため、乾燥しやすいうえにバリア機能も弱いという特徴があります。
更に、唇には肌の色素である「メラノサイト」がほとんどなく体毛もないため、紫外線の影響を受けやすいのです。
しかし、ターンオーバーと呼ばれる新陳代謝は、肌の皮膚と比べて約3〜4倍速く、およそ7〜10日で全て入れ替わるので、デリケートで荒れやすい一方で、傷めても修復が早いという特徴があります。
マスクの着用で唇が荒れる原因
≪唇を守るマスク着用時の対策法≫
マスクの内側にやわらかい質感のコットンを一枚挟むことで、湿気を適度に吸収しながらマスクと唇の摩擦も軽減することができます。
唇の潤いを保つ乾燥対策
唇はターンオーバーが速い分、乾燥や荒れが気になるときも、きちんとケアができていれば早く健康な状態に戻すことができます。
リップクリームなどでうるおいを与えるだけでも乾燥から守ることができるので、こまめに塗って、唇にうるおいを与えながら水分蒸発を防ぎましょう。
また、ついついやってしまいがちな「唇を舐める」という行為は、むしろ乾燥を招いてしまうのでできるだけ避け、少しでも唇の乾燥を感じた場合は、たっぷり保湿をしてあげましょう。
チャントアチャーム ディープ モイスト リップトリートメント <リップトリートメント>
美しい唇を保つための生活習慣
唇の乾燥対策は「継続」が何よりも大切です。
特に秋冬は、冷たい風や暖房などで唇も乾燥しやすい季節。
こまめに保湿ケアをしてあげることで、うるおいに満ちた、ふっくら美しい唇をキープしましょう。