
紫外線には「UV-A」「UV-B」「UV-C」の3種類があります。今回は、それぞれが肌に与える影響の違いを説明いたします。
紫外線だけではない!?太陽光の種類
太陽から降り注ぐ光には、「紫外線」の他にも、下の図のように「赤外線」や、虹が七色に見えることでも知られる「可視光線」などが含まれています。日差しを浴びることは、丈夫な骨の生成や免疫力アップなど、身体にとってとても大切なことです。しかし、長時間強い日差しを浴び続けてしまうと、肌へのダメージとなるので注意が必要です。
太陽光の種類のなかでも、肌への影響が一番大きいと言われているのが「紫外線」です。紫外線は、地表に届く光の中で最も波長の短いもので、波長の違いによって「UV-A」=紫外線A波、「UV-B」=紫外線B波、「UV-C」=紫外線C波、の3種類に分類されます。「UV-C」はオゾン層によって吸収されるため、地上にはほとんど届かないと言われています。

※UV-A、UV-B、UV-Cの分け方には、いくつかの定義があります。
ここでは、皮膚に対する影響の観点から280~320nm(ナノメートル)をUV-Bとしています。
UV-Aが肌に与える影響
波長が長い「UV-A」は、肌の奥深くにある真皮まで到達すると言われています。
真皮には、肌の弾力を保つコラーゲンやエラスチンが存在しています。UV-Aを浴び続けると、真皮にダメージが加わり、シワやたるみなどを引き起こします。また、UV-Aをたくさん浴びると皮膚の表面にあるメラニン色素が濃くなり、肌の色がくすんで、沈んで見えるようになります。
UV-Aは雲や窓ガラスを通過して室内まで入るため、曇りの日や室内で過ごす際も日焼け止めを塗るのがおすすめです。日焼け止めや紫外線カット効果のある化粧品に記載されている「PA」がUV-Aの防止効果を示しています。
UV-Bが肌に与える影響
「UV-B」は、肌の表面にある表皮に影響すると言われています。長時間日差しを浴びると、肌が赤く炎症を起こしたり、水膨れができたりするのはUV-Bが原因です。さらに、UV-Bはメラノサイトを活性化させ、メラニンを増加させるため、日焼けによるシミ・そばかすの原因ともなります。
日焼け止めや紫外線カット効果のある化粧品に記載されている「SPF」がUV-Bの防止効果を示しています。また、日傘を使用するなど、直射日光を避けることでもUV-Bから肌を守ることができます。
