
雨が続き、気分も天気もどんよりとしてしまいがちな「梅雨」。湿度と気温が高くなるため、体が重く感じたり気持ちが鬱屈としたり、苛立ってしまうこともありますよね。今回は、梅雨の時期の不快感を和らげ、気分が爽やかになるアロマについてご紹介します。
また、梅雨時期におすすめのアロマとして、清涼感のある薄荷やリフレッシュ効果のあるライム、抗菌作用や抗真菌(防カビ)作用のあるレモンユーカリ精油の魅力と精油を使ったシューズキーパーの作り方をご説明します。
アロマで空気を爽やかに

梅雨時期の不快感の原因のひとつとして挙げられるのは、湿度の高さ。湿気を含みジメジメした空気は重たく感じるため、呼吸すると息苦しさや暑苦しさを感じます。そんな時は、あなたの空間にエッセンシャルオイル(精油)の自然な香りを漂わせて、清涼感や爽やかさに包まれてみてください。
エッセンシャルオイルには抗菌作用、抗真菌作用、抗ウイルス作用があるためによる空気の浄化作用が期待できます。
梅雨時期には、クール感をもたらすミント系の香りがおすすめ。定番のペパーミントも良い香りですが、薄荷の香りは、梅雨の蒸し暑さに香りによる心地よい涼感を与えてくれます。
シトラス系の香りも、フレッシュな爽やかさを感じさせてくれる香りです。中でも、ライムやレモンといった甘さよりも酸味を感じさせる香りは、蒸し暑さでうだりがちな気分をシャキッとさせてくれるような清々しさが感じられます。ライムやレモンは、ミント系の香りと合わせても相性の良い香りなので、ブレンドして使っても良いですね。
梅雨の時期におすすめの精油3選
清涼感となつかしさを楽しむ香り:薄荷(はっか)

学名:Mentha arvensis 科名:シソ科
抽出部位:全草 抽出方法:水蒸気蒸留
薄荷は、ジャパニーズミントとも呼ばれる日本固有のミントです。ミントの代表格であるペパーミントよりもl-メントールを豊富に含むため、優れた清涼感を発揮します。和菓子にも使用されてきた、どこか懐かしさを感じる香りが特徴です。
成分としては、l-メントールによる冷感作用、抗菌作用、消臭作用、虫よけ作用が期待できます。爽やかさの中に、ほのかに甘さを感じる薄荷の香りは、リフレッシュ効果だけでなく、リラックス効果を兼ね備えているため、リビングや寝室の芳香浴にも適しています。
<ご注意ください>
・高血圧の方は芳香浴の時も、量に注意して使用しましょう。
・てんかん、神経系統が弱い方、小児、高齢者には使用しないようにしましょう。
・妊娠中、授乳中は使用を控えましょう。
甘くない爽やかな香り:ライム

学名:Citrus aurantifolia 科名:ミカン科
抽出部位:果皮 抽出方法:圧搾法/水蒸気蒸留
ライムの香りは、シャープな清々しさを持っています。オレンジのような甘さや温かさのある香りとは違い、甘さのないかすかなほろ苦さを感じる香りのため、梅雨時の不快感を和らげるのに向いています。
メンズ香水に使用することもある落ち着いた香りで、オレンジやグレープフルーツの香りと比べると大人を感じさせる香りです。ユニセックス香水に使用されることもあり、シトラス系らしいリフレッシュ感だけでなく、落ち着きが感じられる香りです。
<ご注意ください>
圧搾法のライム精油は、光毒性(肌につけた部分を日光を浴びるとシミになる性質)があるので注意しましょう。
レモンの香りの抗菌アロマ:レモンユーカリ

学名:Eucalyptus citriodora 科名:フトモモ科
抽出部位:葉 抽出方法:水蒸気蒸留
レモンユーカリは、レモンのような爽やかな香りを持つユーカリの種名です。ユーカリ精油全般が持つ抗菌作用、抗ウイルス作用はもちろんのこと、レモンのような香りをもつ成分「シトロネラ―ル」を豊富に含むため、蚊やダニに対する昆虫忌避作用に優れています。
レモンユーカリ精油は鎮静作用も持っているため、湿度と気温でイライラを感じた時の芳香浴にも向いています。消臭・抗真菌(防カビ)効果を持つため、玄関やレストルームのアロマとして使ったり、靴の消臭アロマとして使うのもおすすめです。薄荷やペパーミント精油とブレンドして使うのも良いでしょう。
<ご注意ください>
肌に使用する場合は、皮膚刺激に注意して使用しましょう。
芳香浴で部屋の空気をリフレッシュ

気分が上がらない時や、部屋の空気が淀んでいると感じた時は、アロマディフューザーを使って、芳香浴するとリフレッシュできます。植物がもたらすアロマの香りは、空間に清潔感を与えてくれます。
薄荷やペパーミントの精油は、清涼感をもたらす成分「l-メントール」が含まれているため、気温や湿度が高い時に使用すると良いでしょう。ミント系の香りは、ライムやレモンなど甘さの少ないシトラス系の香りとブレンドすると、香りのすっきり感がより惹き立ちます。
果実の香りであるシトラス系の香りは、食事の邪魔をしにくい香りなのでリビングやダイニングに向く香りです。アロマディフューザーを使えば、室内にアロマを効率よく広範囲に香らせて芳香浴をすることが出来ます。
じめじめ季節に取り入れたい、消臭・防カビ効果のあるアロマ

レモンユーカリ精油は、消臭や防カビ効果が期待できるため玄関やレストルームにおすすめの香りです。レモンユーカリは「レモンよりもレモンらしい香りが長続きする精油」として知られ、レモンの香りの化粧品や香水の原料として使われます。
薄荷精油も、消臭・防カビ効果が期待できる香りです。どちらの香りも単独で使っても良いですし、混ぜても相性が良い精油なので、薄荷とレモンユーカリをブレンドして使うのも良いでしょう。
手軽にアロマを香らせるテクニック「塩+精油」

小皿に大さじ2~3杯程度の塩を入れ、精油を数滴垂らせば、アロマを部屋に香らせることが出来ます。精油の自然揮発に頼る香らせ方なので香りの広がり方としては電気を使うアロマディフューザーには劣りますが、エアコンの風が当たる場所に置いて空気の流れを活用するなど、ひと工夫することでお部屋に香りが広がりやすくなります。
塩の代わりに重曹を用いると重曹の湿気や臭いを吸収する効果が期待できるので、梅雨時期は重曹と精油を用いてアロマを香らせるのも良いでしょう。
雨で濡れてしまった靴に。シューズキーパーを作ってみよう

一日歩いて汗を吸ったスニーカーやパンプス、雨で濡れた靴にはシューズキーパーを入れて湿気を取るようにしましょう。シューズキーパーは精油と重曹を組み合わせて作るのがおすすめ。アロマシューズキーパーは、精油の抗菌作用、抗真菌作用と、重曹の吸湿作用、消臭作用によって雑菌が繁殖するのを防いで靴の清潔さを保ちます。
アロマシューズキーパーに使用する精油は、抗菌作用、抗真菌作用に優れた薄荷、ペパーミント、レモンユーカリ、レモングラス精油などが良いでしょう。抗菌作用だけではなく、柔らかな花の香りを楽しみたい人には、ラベンダー精油を使ったシューズキーパーもおすすめです。

<アロマシューズキーパーの作り方>
材料:精油2~4滴、重曹180~240g、お茶・出汁用パック8つ、新しい靴下、リボン2本
1.重曹(45~60g/大さじ3~4杯)をパックに詰めたものを、4つ作ります。
2.4つのパックの中の重曹に、精油を一滴ずつ垂らします。
3.重曹がこぼれないように、パックに封をして振りまぜます。
4.パックから重曹がこぼれないように、パックを重ねて二重にします。
5.新しいソックスに「4」を2個ずつ詰め、ソックスの口をリボンで縛れば完成です。
シューズキーパー作りに使用するソックスは大人用の靴下で構いませんが、あらためて新品を用意する場合は、キッズ用の靴下があると便利です。キッズ用の靴下は大きさがちょうど良く可愛らしいデザインのものが多いので、シューズキーパーの材料として適しています。
「臭いや湿気を吸わなくなってきたな」と感じたら替え時です。靴下は清潔に洗濯し、中身のパックを作り直して入れ替えましょう。使用済みの重曹はクレンザー代わりとしてお掃除で二次活用することもできます。
(靴に入れていたモノなので、キッチン以外のお掃除に使いたいですね)
雨の日もアロマで爽やかに

アロマの魅力は、爽やかな香りだけではありません。精油が持つ抗菌作用や抗真菌作用、リラックス感をもたらす鎮静作用を生活に取り入れて、梅雨を「潤いある美しい季節だ」と感じながら過ごせたら素敵ですね。
湿気が多く気分が落ち込みがちな梅雨時期も、アロマの力を借りて心地よい暮らしを楽しみましょう。

ネイチャーズウェイ
EC担当 いわさき
キッチン用品やオーガニック化粧品のEC販売経験を経て、自分が良いと思ったものをもっと多くの人に手に取ってもらいたい!という思いからネイチャーズウェイに入社。コスメも趣味も、ひとつのものを偏愛しがち。