
顔のテカリやべたつきは見た目の清潔感を低下させるため、できるだけ予防したいですよね。テカリなどの不快症状が生じる原因を、皮脂との関係性や対策方法と一緒に探ってみましょう。
顔のテカリやベタベタする原因とは?
皮脂の過剰分泌
顔のテカリの主な原因には、皮脂の過剰分泌があげられます。思春期はホルモンバランスの変化によって皮脂が分泌されやすいため、テカリやべたつきに悩まされる方が多いでしょう。また、大人になってからも生理前やストレスを抱えたとき、食生活が乱れたときなどは、皮脂が分泌されやすいといわれています。
汗の分泌
汗の分泌も、肌のテカリやべたつきの一因になります。夏場は皮脂が柔らかくなって流れ出やすくなるうえに汗も分泌されますから、余計にテカリが生じやすいでしょう。蒸し暑い季節は、汗と皮脂による化粧崩れにも注意が必要です。
肌の乾燥
実は肌の乾燥は、テカリの原因になることがあります。肌の水分量が低下すると、それ以上水分が蒸発しないように、皮脂が分泌されるのです。
皮脂は肌の表面を覆って、バリア機能を保つ役割もしています。しかし、必要以上に分泌されると肌トラブルを招いてしまいますから、放っておかずに適切な対策をおこないましょう。
紫外線
紫外線は日焼けやシミを引き起こすだけでなく、皮脂の分泌をも促します。紫外線を浴びて肌の水分量が低下すると、それ以上の乾燥を防ぐために皮脂が分泌されるのです。さらに紫外線は皮脂の酸化を促すため、浴び続けていると他にもたくさんのトラブルを招いてしまいます。
皮脂が原因で引き起こる肌トラブルとは?
ニキビ
過剰な皮脂が毛穴に詰まると、ニキビができてしまいます。
皮脂をエサとするアクネ菌が繁殖した場合、炎症をともなう赤ニキビになり、痛みや腫れが生じることもあります。
脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎は、マラセチアというカビが引き起こすトラブルです。マラセチアが皮脂をエサにして増殖すると、炎症が生じて赤み、かゆみ、湿疹などが生じてしまいます。
くすみ・シミ
皮脂の酸化が進むと肌を刺激する「過酸化脂質」になり、メラニン色素の生成が促されます。この作用により、くすみやシミなどを招いてしまうことがあります。
皮脂トラブルを予防するポイントとは?
肌を刺激しない
肌を刺激すると、皮脂の分泌が促されます。たとえテカリやべたつきが気になっても、肌をゴシゴシとこするような洗顔や拭き取りは避けましょう。
肌の水分量を保つ
肌が乾燥して水分量が低下したときも、皮脂分泌が活発になります。肌の水分量を保つ正しいスキンケアをおこないましょう。
皮脂は適度に落とし、適度に残す
過剰な皮脂は肌トラブルの原因になりますが、適度な皮脂は肌の保護膜になり、バリア機能を正常に保ってくれます。「皮脂=敵」ではありませんから、適度に残すケアを目指したいですね。
インナーケアも忘れずに
皮脂の分泌量には、食事や睡眠、精神状態なども深く関係しています。スキンケアだけでなく、生活習慣やメンタルケアも見直しましょう。
【スキンケア編】皮脂トラブルの対策方法とは?
洗顔はふわふわの泡でやさしく
不要な皮脂を落として、必要な皮脂を残すためには、洗顔を正しくおこなうことが大切です。
まずは、洗顔に使うお湯の温度に気をつけましょう。熱いお湯を使うと皮脂が根こそぎ洗い流されてしまうので、32~35℃程度の冷たくもなく熱くもないぬるま湯を使うことがポイントです。
そして、しっかりと泡立てた洗顔料をクッションにしながら、やさしく洗うこと。泡を使えば、肌をこすらなくても余分な皮脂を吸着できます。ぬるま湯ですすいだあとは、清潔なタオルでそっと水分を拭き取りましょう。
べたつく肌にこそ保湿が必要
洗顔後の肌をそのまま放置していると、水分が蒸発してかえって皮脂が分泌されやすくなります。べたつきが気になる肌にこそ、洗顔後はしっかり保湿をしましょう。
皮脂トラブルを防ぐためには肌の水分量を保つことが大切ですから、まずは化粧水をたっぷり与えてください。その後は、水分を閉じ込める保湿アイテムを使いましょう。皮脂量が多い肌には、さらっとした使い心地のミルクローションやジェルなどがおすすめです。
紫外線対策をする
皮脂トラブルの予防には、紫外線対策も欠かせません。できるだけ毎日日焼け止めを塗り、外出時にはUVカット加工された帽子や日傘、衣類などで肌を守りましょう。
皮脂・テカリ対策におすすめのコスメとは?
【生活習慣編】皮脂トラブルの対策方法とは?

十分な睡眠をとる
睡眠不足は、皮脂の分泌を促すだけでなく、肌の回復力を遅らせるため、ニキビや皮膚炎の悪化を招きます。夜ふかしは避けて、規則正しい生活を心がけましょう。
ストレスを溜めない
過剰なストレスがかかると、皮脂の分泌を促す男性ホルモンが活発になります。心と皮膚はつながっていますから、メンタルケアも忘れないでくださいね。
糖質や脂質をとりすぎない
甘いものや脂っこいものを食べすぎていると、皮脂の分泌量が増えてしまいます。スイーツ、スナック菓子、揚げ物、肉類などは控えて、野菜や大豆製品などを取り入れたバランスの良い食事を心がけましょう。
皮脂の分泌量をコントロールするビタミンB2やB6、酸化を防ぐビタミンCを積極的にとると、皮脂トラブルの予防につながります。
▼ビタミンB2を多く含む食品
レバー、うなぎ、卵、納豆、牛乳など
▼ビタミンB6を多く含む食品
かつお、まぐろ、レバー、バナナなど
▼ビタミンCを多く含む食品
赤ピーマン、ブロッコリー、柑橘類、いちごなど
まとめ
テカリやべたつきが気になると、皮脂を取り除くことを重視しがちですが、実は逆効果になっていることもあります。肌を乾燥させない正しいスキンケアと、体調や心を整えるインナーケアを優先して、トラブルのない健やかな肌を目指したいですね。