こんにちは、チャントアチャームです。
チャントアチャームのこだわり成分として、様々な製品に配合している無農薬ハーブ*を紹介する開発担当者からのコラム。前回のオウゴンに続き、今回も「根っこ」に特徴をもつハーブをご紹介したいと思います。
※化学農薬を使用せず、有機JAS規定の許容農薬に則り植物を栽培
色んな名前をもつハーブ「アルテア」
今回紹介するアルテア。実はいくつも名前を持っています。一般に知られているものだと「ビロードアオイ」、「ウスベニタチアオイ」、「マシュマロウ」などなど。同じ植物なのになんでこんなに名前があるの?と感じるかもしれませんが、それぞれ由来があります。
もともとの和名は柔らかな毛に覆われた葉の様子から“ビロード”アオイと名づけられました。ただこのハーブ、丈が1メートル以上になるものも多く、それなのに茎が太く真っ直ぐに伸びている姿をしているため、その薄紅色の花の色とあわせてウスベニ“タチ”アオイとも呼ばれるようになりました。
名前からわかるハーブの効果
ハーブに詳しい方ならここでちょっと気がつくことがあるかも。というのも、実はこのハーブ以前紹介したゼニアオイ(ウスベニアオイ)の親戚です。そのため効能もよく似ており、数ある植物の中でも、とても人にやさしいハーブです。
ゼニアオイと同じく特徴的な成分として粘液質というものを多く含んでいます。成分名だと、アラビノガラクタンやペクチンという多糖類と呼ばれる物質の一種を多く含み、水分を蓄えて乾燥から肌を守ってくれる効果を持っています。
そんな多糖類。ビロードアオイの花や葉にも含まれるのですが、特に多く含んでいる場所こそが根の部分で、この根のことを「アルテア」といいます。語源はギリシャ語のアルタエア(治療するという意味)からきているとされ、のどのうがい薬として使われるなど粘液質の保護効果は昔から知られていたようです。
さらに冒頭に紹介したもうひとつの名前「マシュマロウ」。何か聞き覚えはありませんか。
そうです、お菓子の「マシュマロ」。お菓子のマシュマロはこのハーブから名付けられたものと言われています。現在ではゼラチンなどで作られるのが主流のマシュマロですが、当時はゼラチンを作る技術がない。そんな中で、マシュマロウの根からとれる粘りのある成分である粘液質を使って作られていたそうです。「マシュマロウ」から作られたお菓子なので「マシュマロ」。その効果を考えれば、単なるお菓子としてだけでなく、のどや口の粘膜保護のために食べられていたのかもしれませんね。
明野の自社農場で収穫したアルテアの根
農場担当者は一苦労
ゼニアオイと並んで広く活用されているアルテア。肌への効果も高く、特に肌の水分を保ち、肌表面をやわらかくしてくれる効果に優れています。肌にも飲用でも人にやさしいハーブですが、このアルテア、唯一栽培を担当する人からは嫌われがちです。
なぜかって、収穫がとても大変だから!花や葉を主に収穫するハーブと違いアルテアは根っこが大事。そのため、傷つけないようにきれいに掘り起こさなければなりません。その大変さたるや…花を摘み取るゼニアオイとは大違い。しかも前半に紹介したように、このハーブ、1メートル近く茎をのばします。それを支える根ももちろん大きい!それを丁寧に収穫し、有効成分を抽出したものを製品に配合しています。
ここまでいかがでしたでしょうか?
今回は、自社農場で苦労しながら育てたアルテアの根のエキス。チャントアチャームこだわりのハーブのひとつとして紹介させていただきました。また次回の更新をお楽しみに。