ネイチャーズウェイの製品には、自社農場にて栽培したハーブが使われていることをご存じですか?農場の様子やスタッフのこと、ハーブ栽培の現場の雰囲気をもっと知ってもらうために、農場で働くスタッフから「農場だより」をお届けいたします。
がんばれ、てんとう虫!
農場は春を迎え、新たな命が次々と誕生しています。写真はてんとう虫。
てんとう虫はさなぎになってからわずか1週間で成虫になるんです! 「昆虫なら当然でしょ!」と思うかもしれませんが、良く考えてみると幼虫と成虫では体の構造が全く違うんです。成虫は幼虫にはない飛ぶための大きな筋肉や羽、硬い殻(外骨格)が必要なんです。これをさなぎになっているわずか1週間で作り変えてしまうんです、すごくないですか?
人間は小さなケガが治るだけでも1週間くらいかかるのに同じ1週間で全く別の体に作り替えるんです。すごいです!!!(ちょっと熱くなっちゃいました)
↑幼虫とさなぎ
このてんとう虫は、幼虫の時も成虫の時も植物の大敵であるアブラムシを生涯で1,000匹も食べ続けてくれるというんですから彼らを応援する意味でも農薬を使わない有機栽培が大切です。
※ 当農場では2010年有機営農開始以来、有機JASで使用が認められた自然農薬ですら一切使用しておりません。
↑あざやかな成虫
今年最初の農場研修
100年以上前に誕生し、世界のオーガニックコスメの先駆けとして知られるWELEDA(ヴェレダ)。
今年最初の農場研修は偶然にも全員WELEDAの業務に携わるみなさんです。オーガニック農法やハーブのすばらしさを農場体験を通してより深めていただける絶好の機会となると思います。
この日は1年のスタートにふさわしい種まきです。ギリシャ語で「治癒する」が起源とされ、WELEDAにも配合されている保湿や皮膚柔軟が期待されるアルテア(Althaea officinalis.L)やエキナセア(Echinacea purpurea)、カワラヨモギ(Artemisia capillaris)苗の植え付けなど、五感を働かせながら作業体験や座学、プチ実験等で体感いただきました。
標高800mに位置する農場は、春でも太陽の照りつけを感じます。さらに中腰で一つ一つ種を植え付ける作業は中々の重労働。みなさん完全防具の紫外線対策をし、頑張ってくれました。お疲れ様でした!!
排水良くして通気性アップ
農場スタッフはさらに畑にひと手間加える作業を行いました。
農場では一部排水が悪く雨が降るとぬかるんでしまう場所があります。上部で降った雨が流れ込む場所ということも要因となっています。今日はそこに排水用の暗渠(あんきょ)を2か所設置することにしました。1ヶ所目は水が流れ込む前に地中で抜く、もう1か所は畑のぬかるみやすい箇所の地下で排水をするというものです。
まずはトレンチャー(掘削機)で溝を掘ります。このトレンチャーは昭和生まれ。年代物ですがまだまだ元気に動いてくれています!掘った溝には写真の通り水が流れ込むので、そこにパイプを設置し水の通り道を作ります。
しっかりと土をかぶせ、埋め戻したら完成です!
このように農場では少しずつ手を加えながらハーブや虫たちが自然のまま過ごせる環境を作っています。大変なことも多い有機農法ですが、皆さまにより良いハーブをお届けするためにこれからもコツコツと頑張ります!
ネイチャーズウェイ自社農場「明野ハーブ農場」について
明野ハーブ農場は、山梨県北杜(ほくと)市にある栽培面積3,850㎡の有機栽培を行う自社農場。明野ハーブ農場がある土地は富士山、南アルプス連峰、八ヶ岳連峰に囲まれた茅ヶ岳の南西部、標高800mに位置する丘陵地で、日本一日照時間が長いことで知られています。また昼夜の寒暖の差が大きいため、過酷な環境下でも耐え忍ぶ生命力の高いハーブが育ちます。
農場では、全20種類のハーブを栽培し、製品の原料としても使われています。
▲農場で栽培しているハーブの一部です
■国が認めた「有機JAS認証」を取得
さらに、明野ハーブ農場では、2012年より「有機JAS認証」を取得しています。
<有機JAS認証とは?>
有機JASとは、2000年に改正された日本農林規格(JAS)によって、有機農産物などの表示を認証したもの。 認証は該当物資の生産方法の確認に始まり、製造工程、流通方法、商品の保管・管理とその責任者の制定に至るまで細かく設定され、そして認定検査官の事前審査とオーガニックに関する講習を修了して認定となります。
<取得条件>
・最低でも3年以上は土壌に農薬を使用していない
・有機肥料であっても化学成分や重金属が含まれていないものを使用する
・土壌の性質に由来する自然循環機能の維持増進を図る
・環境・衛生管理の整備(外部からの異物流入や混入も防止)
・上記に関する管理プログラムの制定とその実施
・上記に付帯する全ての事項に関する第三者認定機関による検査および年次更新の審査
日本ではオーガニックコスメに関する法的定義が存在しないのが現状ですが、食品分野においては世界各国ともに法的な規制のもと厳格な定義があり、日本では「有機JAS」がこれにあたります。つまり、有機JAS認証を受けたハーブは、国が認めた公的な有機(オーガニック)農産物だと言えるのです。
スタッフ紹介
開発調査室
山口 浩
高校・大学で農業を学び、卒業後他業種に就職するもハーブの香りが忘れられず、ハーブに関われる植物化粧品を扱うネイチャーズウェイに入社。自社のハーブ農場も開園し、ハーブに囲まれ、ハーブに向き合い、ハーブ三昧な日々を送っています。