ネイチャーズウェイの製品には、自社農場にて栽培したハーブが使われていることをご存じですか?農場の様子やスタッフのこと、ハーブ栽培の現場の雰囲気をもっと知ってもらうために、農場で働くスタッフから「農場だより」をお届けいたします。
歴史の長いハーブの収穫が始まります
8月はハーブの剪定(せんてい)や草刈りが主な内容でしたが、9月の後半からは二つのハーブの収穫作業が始まります。今回は料理のスパイスとしてお馴染みのハーブ、「セージ」、「タイム」のお話です
セージの収穫
セージは、古くから薬効に富むと有名なハーブです。
古いアラビアのことわざには「庭にセージを植えている者がどうして死ぬことができようか」と記されているほど。
強壮、消化促進、解熱、浄化作用にすぐれているとされ、肌への効果としては、抗菌、引き締め、抗炎症などが期待されています。
鮮やかな若草色の葉が茂っていたら収穫の合図。セージは6月にも一度収穫をしていますが、そのころから葉・茎が30センチ程ほど生長しています。
セージは低木に分類されるハーブ。根本は木質化して固くなっているので、茎の柔らかい新芽の部分を収穫していきます。刈り取ると、一面にすっきりと爽やかな香りが広がります。
収穫が完了しました!
フレッシュな状態のまま乾燥させて、その後5mmほどに小さく砕いてセージエキスの原料とします。
タイムの収穫
タイムは、古代ギリシャ時代からタイムを浴場に入れて、肌を清め神経を静めていたと記録が残るセージ同様に歴史の長いハーブです。
タイムは抗菌作用が有名で、イギリスのエリザベス朝時代にはタイムを床にまき散らし疫病予防に使われていたと言われています。肌への効果としては、抗菌、保湿、引き締めなどが期待されています。
タイムもセージ同様に6月に一度収穫をしていて、それからまた新たに葉、茎が20㎝ほど伸びました。花が少し咲いてきたら収穫の合図。それでは鎌を使って収穫していきます。
セージと同じく根本は木質化しているので、茎の柔らかい新芽の部分を収穫していきます。タイムは料理に使われることも多いハーブということもあり、収穫しているとお肉を食べたくなるような香りが広がり…お腹が減ってきます(笑)
こちらも、収穫後は乾燥させてタイムエキスの原料とします。
セージとタイムは寒さに強いので、1月には-10℃まで下がる明野ハーブ農場でも立派に生き抜いてくれるハーブ。来年もまたたくさん収穫できるよう、厳しい冬を逞しく乗り越えてほしいと思います。
ネイチャーズウェイ自社農場「明野ハーブ農場」について
明野ハーブ農場は、山梨県北杜(ほくと)市にある栽培面積3,850㎡の有機栽培を行う自社農場。明野ハーブ農場がある土地は富士山、南アルプス連峰、八ヶ岳連峰に囲まれた茅ヶ岳の南西部、標高800mに位置する丘陵地で、日本一日照時間が長いことで知られています。また昼夜の寒暖の差が大きいため、過酷な環境下でも耐え忍ぶ生命力の高いハーブが育ちます。
農場では、全20種類のハーブを栽培し、製品の原料としても使われています。
▲農場で栽培しているハーブの一部です
■国が認めた「有機JAS認証」を取得
さらに、明野ハーブ農場では、2012年より「有機JAS認証」を取得しています。
<有機JAS認証とは?>
有機JASとは、2000年に改正された日本農林規格(JAS)によって、有機農産物などの表示を認証したもの。 認証は該当物資の生産方法の確認に始まり、製造工程、流通方法、商品の保管・管理とその責任者の制定に至るまで細かく設定され、そして認定検査官の事前審査とオーガニックに関する講習を修了して認定となります。
<取得条件>
・最低でも3年以上は土壌に農薬を使用していない
・有機肥料であっても化学成分や重金属が含まれていないものを使用する
・土壌の性質に由来する自然循環機能の維持増進を図る
・環境・衛生管理の整備(外部からの異物流入や混入も防止)
・上記に関する管理プログラムの制定とその実施
・上記に付帯する全ての事項に関する第三者認定機関による検査および年次更新の審査
日本ではオーガニックコスメに関する法的定義が存在しないのが現状ですが、食品分野においては世界各国ともに法的な規制のもと厳格な定義があり、日本では「有機JAS」がこれにあたります。つまり、有機JAS認証を受けたハーブは、国が認めた公的な有機(オーガニック)農産物だと言えるのです。
スタッフ紹介
開発調査室
荒木真人
農業イベントを企画する会社に7年間在籍し、有機農家にて1年ほどの研修を経験。
「ハーブ栽培」「有機農業」に携わりたいとの思いから、2019年にネイチャーズウェイへ入社。趣味は旅行と読書と家庭菜園。