ネイチャーズウェイの製品には、自社農場にて栽培したハーブが使われていることをご存じですか?農場の様子やスタッフのこと、ハーブ栽培の現場の雰囲気をもっと知ってもらうために、農場で働くスタッフから「農場だより」をお届けいたします。
農場だより -最高の香りが収穫のタイミング
梅雨曇りのある日、ハーブに顔を近づけてみます。
カモミールの甘い香り、セージのスッキリとした香り、ラベンダーの安らぐ香り…。6月の農場では色々な香りを感じるので、心が踊ります。
けれども、この時期は収穫作業で大忙し。ヘトヘトになる時期です。香りが強い時こそハーブはもっとも成分を蓄えているので、このタイミングを逃すわけにはいけません。
今日は農場を白く飾る「セイヨウノコギリソウ」から収穫を始めます。
▲紀元前から傷の手当として使われた記録が残るセイヨウノコギリソウは、肌荒れ防止・引き締め効果が期待されます。
「さぁ収穫するぞ!」と前のめりな気持ちをぐっと抑えて、まずは状態の確認をしていきます。
すると、「あるもの」が目に入ってきました。それは…
ギザギザの葉先に残った水滴です。
瑞々しい見た目で魅力的なのですが、水滴を残したまま収穫すると腐敗する原因に繋がってしまうので、全部で135株のセイヨウノコギリソウをひとつひとつ手で揺らして水滴を落とします。
セイヨウノコギリソウを観察しながら手作業で水滴を落とし続け、全て完了するといよいよ収穫です。
満開の花・葉・茎を余すことなく鎌で「バサッ、バサッ」と刈り込んでいきます。
セイヨウノコギリソウのすっきりした香りの中にほのかに感じる甘い香りに包まれながら、約1時間かけて収穫が完了しました。
収穫したハーブは時間が経つほど品質が落ちていくので、収穫後は素早く・細かく切り、乾燥室に入れておきます。ここは時間との勝負なので、特に集中力を高めて行います。
▲細かく切ったセイヨウノコギリソウ。重なり合わないよう、広げて乾燥させます。
このまま1週間ほど乾燥させると、セイヨウノコギリソウエキスの元となるドライハーブが完成します。
こうしてセイヨウノコギリソウの収穫作業は終わりましたが、次はゼニアオイなどの収穫が続きます。これからどんどん自然の息吹が勢いづいて青々と緑が茂り、虫も活発に活動をする季節になってきます。それは同時に雑草や害虫も多い季節になるということなので、気を引き締めてハーブたちがたくましく健やかに育つ環境を作り続けていきたいと思います!
ネイチャーズウェイ自社農場「明野ハーブ農場」について
明野ハーブ農場は、山梨県北杜(ほくと)市にある栽培面積3,850㎡の有機栽培を行う自社農場。明野ハーブ農場がある土地は富士山、南アルプス連峰、八ヶ岳連峰に囲まれた茅ヶ岳の南西部、標高800mに位置する丘陵地で、日本一日照時間が長いことで知られています。また昼夜の寒暖の差が大きいため、過酷な環境下でも耐え忍ぶ生命力の高いハーブが育ちます。
農場では、全20種類のハーブを栽培し、製品の原料としても使われています。
▲農場で栽培しているハーブの一部です
■国が認めた「有機JAS認証」を取得
さらに、明野ハーブ農場では、2012年より「有機JAS認証」を取得しています。
<有機JAS認証とは?>
有機JASとは、2000年に改正された日本農林規格(JAS)によって、有機農産物などの表示を認証したもの。 認証は該当物資の生産方法の確認に始まり、製造工程、流通方法、商品の保管・管理とその責任者の制定に至るまで細かく設定され、そして認定検査官の事前審査とオーガニックに関する講習を修了して認定となります。
<取得条件>
・最低でも3年以上は土壌に農薬を使用していない
・有機肥料であっても化学成分や重金属が含まれていないものを使用する
・土壌の性質に由来する自然循環機能の維持増進を図る
・環境・衛生管理の整備(外部からの異物流入や混入も防止)
・上記に関する管理プログラムの制定とその実施
・上記に付帯する全ての事項に関する第三者認定機関による検査および年次更新の審査
日本ではオーガニックコスメに関する法的定義が存在しないのが現状ですが、食品分野においては世界各国ともに法的な規制のもと厳格な定義があり、日本では「有機JAS」がこれにあたります。つまり、有機JAS認証を受けたハーブは、国が認めた公的な有機(オーガニック)農産物だと言えるのです。
スタッフ紹介
開発調査室
荒木真人
農業イベントを企画する会社に7年間在籍し、有機農家にて1年ほどの研修を経験。
「ハーブ栽培」「有機農業」に携わりたいとの思いから、2019年にネイチャーズウェイへ入社。趣味は旅行と読書と家庭菜園。