ティータイムや気分転換、心を落ち着かせたいときに楽しむ紅茶。
コーヒーや緑茶とともに、日常のほっと一息の時間に欠かせないという方も多いはず。
ただ、紅茶と一言でいっても、ダージリンやアールグレイ、アッサムなど多様な茶葉の種類に、「なんとなく…」で選んでしまう方も多いのではないでしょうか。それぞれの茶葉にどんな特徴があるのか知っておくと、ミルクティーやストレートティーなどの飲み方に適した茶葉を選べるようになり、もっと紅茶を楽しむことができますよ。
今回は、代表的な茶葉の種類から、ティーバッグ・茶葉それぞれの紅茶を美味しく楽しむ淹れ方など、紅茶についてたっぷりとご紹介いたします。
まずは茶葉の紹介から
紅茶について知るためには、茶葉の種類と特徴を知ることから。まずは代表的な4つの茶葉をご紹介いたします。
フルーティな香りのダージリン
世界3大銘茶の1つでもあり、「紅茶のシャンパン」とも言われるダージリン。1年に3回(4回行う地方も)の収穫時期があり、それぞれで味も香りも大きく異なるのが特徴。ストレートティーでその香りを活かすのがおすすめの飲み方。
ミルクティーにぴったりのアッサム
アッサムは自然な甘みと強いコクが特徴の紅茶。茶葉を潰してちぎり丸めるCTC製法で製造されるアッサムは、細かくちぎられた茶葉によってエキスが抽出されやすいので、甘みとコクがしっかり引き出されるのです。その濃厚な風味はミルクを入れることでより引き立ち、ミルクティーにぴったりの品種と言われています。
<CTC製法とは?>
ゴマのようにコロコロと丸まった茶葉に見覚えはありませんか?これはCTC製法と呼ばれるもので、専用の機械で茶葉を押しつぶし、引きちぎるように細かくしてから再び丸めることによって、コロコロと丸い形状になります。アッサムやケニアで作られる紅茶では、90%以上がこのCTC製法が用いられています。
世界三大銘茶の「ウバ」も入ったセイロン
セイロンティーはスリランカで作られた茶葉の総称のこと。ウバやディンブラ、キャンディなどはスリランカの各産地の茶葉であり、どれもセイロンティーと称されます。セイロンティーの中でも代表的な「ウバ」は、ダージリン・キームンとならぶ世界3大銘茶の1つです。他の紅茶にはない力強い味わいと香りが魅力。また、旬の時期のものはミントのような爽やかな香りも楽しめます。ストレートティーやミルクティーで飲むのがおすすめです。
スモーキーで甘い、中国の紅茶キームン
世界三大銘茶の一つと言われるキームンは、中国の安徽(アンホイ)省にある祁門(キームン)県で採れる紅茶です。中国の紅茶は味がまろやかで花のような甘い風味が特徴。甘みが強いため、砂糖やミルクを入れずにストレートで楽しめます。
ベルガモットの爽やかな香りのアールグレイ
ベルガモットという柑橘類の香りをつけたフレーバーティーの1つであるアールグレイ。その爽やかな香りは、アイスティーにするのに向いています。茶葉の栽培地が名前の由来となっているダージリンとは異なり、アールとは「伯爵」のことを意味し、かつてイギリスの首相であった「グレイ伯爵」に由来した名前がついているのも特徴です。
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紅茶の淹れ方をマスターしよう
ゴールデンルールでいつもの紅茶を特別に!
紅茶の淹れ方の基本「ゴールデンルール」をご存じでしょうか?
ゴールデンルールとは、茶葉がもともと持っている風味・香りを引き出すための基本的なルールと言われ、古くから現代まで伝わっているもの。自宅でも紅茶を美味しく楽しめるようになるルールをピックアップしてご紹介いたします。
■水
紅茶に使う水は「汲みたての新鮮な水」が良いとされています。
質の良いお水、と聞くとミネラルウォーターを想像する方も多いと思いますが、実は汲みたての新鮮な水にあたるのは「水道水」の方なんです。空気をたくさん含んだ軟水の水道水は紅茶を入れるのにもぴったり。お湯は沸騰直後(100℃)のものを使用します。ぬるかったり沸騰しすぎたお湯では、紅茶の香りがよく出ないとされているので注意しましょう。
■ポット
紅茶を淹れるポットは陶磁器か銀製、あるいはガラス製のティーサーバーがおススメです。鉄分を含むポットは、紅茶のタンニンが鉄分と化合して香りを損なってしまい、紅茶の色も黒ずんでしまうので注意が必要です。また、紅茶は茶葉を蒸らすことでエキスを抽出するため、フタつきのティーポットを選ぶようにしましょう。
■茶葉
古くなった茶葉は、本来の色と比べると黒ずんでいたり、香りが抜けてしまっているものが多いため、新鮮な茶葉を使うようにしましょう。美味しい紅茶に適した茶葉は「赤みがある黒色、または紫がかった褐色」・「ツヤがある」・「茶葉の大きさと形が揃っている」ものを選ぶようにしましょう。
また、茶葉を入れるときは茶葉の量を正確に計ることが大切です。必要量は茶葉の種類によって異なりますが、基本的には「一人分=ティースプーン一杯(2~3g)」が目安となっています。
美味しい紅茶の淹れ方:茶葉編
1.やかんに汲みたての水を入れて、火にかけ沸騰させます。
5円玉くらいの泡がボコボコ出ている状態が目安です。
2.紅茶を淹れる前に、まずポットとカップにお湯を注ぎ、全体を温めておきます。
3.ポットが温まったらお湯を捨て、ティースプーン1杯(約2~3g)を1人分として、人数分の茶葉を入れます。
4.沸騰したてのお湯を人数分注ぎ、すぐにポットのフタをして蒸らして下さい。
お湯は火から外すとすぐに冷めてしまうため、沸騰したお湯を勢いよく注ぐのがコツです。
5.蒸らす時間は、細かい茶葉は2分半~3分、大きい茶葉は3~4分が目安です。(ミルクティーのときは、やや長めに)その間ポットにティーコジーやティーマットを使うとさらに保温効果が上がります。おいしい紅茶をいれるには、温度を下げないことがポイント。
6.カップを温めていたお湯を捨て、茶漉しで茶ガラを漉しながら、濃さが均一になるように回しながらカップへ注ぎしましょう。“ ベスト・ドロップ ” と呼ばれる最後の一滴まで注いでください。
<ポイント>
ミルクティーを淹れる場合は、茶葉を若干多めにして抽出してください。
コーヒー用のミルクポーションは避け、普通の牛乳がおすすめ。温めず、冷たいままか常温のものを使用してください。
美味しい紅茶の淹れ方:ティーバッグ編
1.やかんに汲みたての水を入れて、火にかけ沸騰させます。
5円玉くらいの泡がボコボコ出ている状態が目安です。
2.紅茶を淹れる前に、まずカップにお湯を注ぎ、全体を温めておきます。
カップは底の深いものがおすすめです。
3. 2で温めたカップからお湯を捨て、1で用意した熱湯を注ぎ、ティーバッグを入れます。
1杯分の湯量は180~200ml。ティーバッグは1袋で1杯が基本です。
雑味の原因となるので、お湯をティーバッグに直接あてないようにするのがポイント。
4. ソーサーなどでフタをして蒸らします。
蓋やソーサーなどをかぶせ、しっかりと茶葉を蒸らします。
蒸らし時間は商品によって異なります。パッケージの表記を確認しましょう。
5. 軽く数回振って取り出します。
強く振りすぎたり、スプーンで押しつぶしたりすると渋みがきつくなるのでご注意を。
<注意>
・お湯をカップに入れたら、すぐにティーバッグを入れましょう。
カップを温める用に入れたお湯など、初めからカップにお湯を入れておき、そこへティーバッグを投入してはいけません。なぜなら、ティーバッグを入れるまでの間に、お湯の温度がどんどん冷めてしまうからです。紅茶は高温(95℃以上)でなければ、成分が充分に抽出されず、おいしくなりません。温めたカップに沸騰したお湯を入れたら、すぐにティーバックを入れて蓋をし、蒸らして美味しく抽出をしてください。
・ティーバッグを破るのは×
ティーバッグを破って、リーフタイプの茶葉のように使ってはいけません。ティーバッグは、メーカーがティーバッグの状態でおいしい紅茶ができるように調節して作っています。ですから、ティーバッグを破って中の茶葉を使っても、通常のリーフタイプの茶葉と同じように抽出できるわけではありません。
ネイチャーズウェイ
EC担当 いわさき
キッチン用品やオーガニック化粧品のEC販売経験を経て、自分が良いと思ったものをもっと多くの人に手に取ってもらいたい!という思いからネイチャーズウェイに入社。コスメも趣味も、ひとつのものを偏愛しがち。