ネイチャーズウェイの製品には、自社農場にて栽培したハーブが使われていることをご存じですか?農場の様子やスタッフのこと、ハーブ栽培の現場の雰囲気をもっと知ってもらうために、農場で働くスタッフから「農場だより」をお届けいたします。
根っこよ、大きく! そして生命力溢れる土へ
「エチナシ根エキス」これは化粧品における成分表示名称の一例です。「エチナシ根エキス」は、その植物の「根」のみを素材として使用しているエキスになります。
自社農場でも根っこを素材とするハーブを何種類か栽培しています。すでに原料として採用されているものもあれば、栽培テストの最終段階のもの、農場デビューしたてのものなどさまざま。すべてに共通していることは、自然の恵みを根っこに集めさせること。
ナチュラルな素材だけで植物が育ちやすい環境を整えるのは当然のことなのですが、自由にのびのび育てていると植物は子孫繁栄のため、「種子」に栄養が集中してしまいます。そこで、当農場では今年も7月下旬に根っこに自然エネルギーをたっぷり蓄えるため、花茎の「刈り取り作業」を行いました。
この日は2022年8月の農場だよりで紹介したエキナセア(Echinacea purpurea)をはじめ、アルテア(Althaea officinalis)も根っこに栄養を集中させるために、花茎の刈り取りを行いました。
今年の7月は全国で35℃を超える猛暑日が続いています。当農場スタッフも空調服なしでは耐えられないほどの暑さの中、作業を進めていきました。空調服に付いている2つのファンが全力で回る音は、まるでドローンのようです(笑)
刈り取った花や茎は捨てるのではなく、「堆肥場(たいひば)」に集め、有機の土と混ぜ半年かけてダンゴムシやミミズ、有益細菌などさまざまな微生物の協力のもと分解されてふっくらとした栄養たっぷりの土に還元していきます。
これを圃場に混ぜることでハーブ畑の土はふっくらとして、水はけがよく、栄養豊かな土へと飛躍するのです。
今の作業が来年の畑土づくりを支えていくと思うと、自然の循環は「すごいな」と改めて感じますね。
ネイチャーズウェイ自社農場「明野ハーブ農場」について
明野ハーブ農場は、山梨県北杜(ほくと)市にある栽培面積3,850㎡の有機栽培を行う自社農場。明野ハーブ農場がある土地は富士山、南アルプス連峰、八ヶ岳連峰に囲まれた茅ヶ岳の南西部、標高800mに位置する丘陵地で、日本一日照時間が長いことで知られています。また昼夜の寒暖の差が大きいため、過酷な環境下でも耐え忍ぶ生命力の高いハーブが育ちます。
農場では、全20種類のハーブを栽培し、製品の原料としても使われています。
▲農場で栽培しているハーブの一部です
■国が認めた「有機JAS認証」を取得
さらに、明野ハーブ農場では、2012年より「有機JAS認証」を取得しています。
<有機JAS認証とは?>
有機JASとは、2000年に改正された日本農林規格(JAS)によって、有機農産物などの表示を認証したもの。 認証は該当物資の生産方法の確認に始まり、製造工程、流通方法、商品の保管・管理とその責任者の制定に至るまで細かく設定され、そして認定検査官の事前審査とオーガニックに関する講習を修了して認定となります。
<取得条件>
・最低でも3年以上は土壌に農薬を使用していない
・有機肥料であっても化学成分や重金属が含まれていないものを使用する
・土壌の性質に由来する自然循環機能の維持増進を図る
・環境・衛生管理の整備(外部からの異物流入や混入も防止)
・上記に関する管理プログラムの制定とその実施
・上記に付帯する全ての事項に関する第三者認定機関による検査および年次更新の審査
日本ではオーガニックコスメに関する法的定義が存在しないのが現状ですが、食品分野においては世界各国ともに法的な規制のもと厳格な定義があり、日本では「有機JAS」がこれにあたります。つまり、有機JAS認証を受けたハーブは、国が認めた公的な有機(オーガニック)農産物だと言えるのです。
スタッフ紹介
開発調査室
山口 浩
高校・大学で農業を学び、卒業後他業種に就職するもハーブの香りが忘れられず、ハーブに関われる植物化粧品を扱うネイチャーズウェイに入社。自社のハーブ農場も開園し、ハーブに囲まれ、ハーブに向き合い、ハーブ三昧な日々を送っています。