古くから万能薬として重宝され、漢方では10の効能をもつことから「十薬」とも呼ばれているドクダミは、美容にも嬉しい効果がたっぷり詰まっています。今回は、そんなドクダミの魅力について深掘りしていきます。
TOPICS
ドクダミとは?
名前:ドクダミ
英名:フィッシュミント/fish mint, houttuynia
和名:ドクダミ(蕺・蕺草・蕺菜)
学名:Houttuynia cordata
植物分類:ドクダミ科 ドクダミ属
花言葉:野生、自己犠牲、白い追憶
ドクダミの特徴
ドクダミは、東アジア原産のハーブ。日陰や湿地で育ち、植物全体に独特な臭いをもっています。「魚のような生臭い匂いがする」とも言われることから、英語名は “フィッシュミント(fish mint)”と付けられています。そんな臭いを放ちながらも、5月~6月には白い可憐な花を咲かせます。
▲道端に育つドクダミ
ドクダミは繁殖力が非常に強く、ちぎれた地下茎からでも繁殖してしまうため、放置すると一面がドクダミだらけになってしまうことも。日本では身近に存在していることが多く、家の裏庭や日の当たらない道端などで見かけることも多いでしょう。ドクダミの花言葉である「野生」はこうした旺盛な繁殖力から付けられたと言われています。
ドクダミの歴史・エピソード
ドクダミは古くから生薬や民間薬として利用されてきたハーブです。江戸時代末期からは漢方として用いられ、江戸時代の書物「大和本草」には、「わが国の馬医がこれを馬に用いると、十種の効能があるので、十薬と呼ぶことにした」と記載されており、万能薬として知られていました。
ドクダミは、ゲンノショウコ、センブリと並んで日本の3大民間薬草のひとつ。現在は厚生労働省によって生薬としても認められています。ドクダミの名前は、薬草として「毒を矯(た)める=正しく治す」という意味から 「ドクダミ」と呼ばれるようになったと言われています。
ドクダミの効果・効能
古くから万能薬として知られ、漢方の生薬では「十薬」と呼ばれているドクダミ。そんなドクダミの効果・効能をご紹介していきます。
〈ドクダミの主な作用〉
・解毒作用
・利尿作用
・動脈硬化の予防
・抗炎症作用
・殺菌作用
・抗菌作用
ドクダミには豊富なカリウムが含まれています。カリウムには利尿作用があり、体に溜まった毒素を排出すると同時に余分な水分も排出してくれるので、むくみが改善するとも言われています。
また、ドクダミに含まれる「フラボノイド」という成分には、抗炎症作用や抗菌作用があります。ドクダミの生葉をすり潰したものや、煮詰めたり蒸し焼きにして軟膏状にしたものは、湿疹やかぶれ、ニキビなどの外用薬としても使用されてきました。肌の炎症を抑えてくれる効果のあるドクダミ。ニキビなどの肌荒れが気になる方は、ドクダミ配合のスキンケアを選ぶと良いでしょう。
ドクダミの放つ毒特な臭いのもととなるのが「デカノイルアセトアルデヒド」という成分。強い抗菌作用があり、転んで膝をすりむいた時などには、軽く揉んだドクダミの葉を傷口に当てると良いとされています。幼少時に転んでできた擦り傷に、親がドクダミを揉んで当ててくれたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。こうした親の面影を思い出す様子から、ドクダミの花言葉「白い追憶」が付けられたのかもしれませんね。
ドクダミの楽しみ方
ここからは、ドクダミの活用方法をご紹介します。手軽に日々のライフスタイルに取り入れることができるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
料理やハーブティーに
・ハーブティー(ドクダミ茶)として
ドクダミには、カリウム・クエルシトリン・クエルセチンなどの利尿作用がある成分が豊富に含まれています。お茶として飲むことで、体に溜まった毒素や老廃物を体外に排出してくれるため、むくみを改善したい時や、からだのだるさ・重さが気になる時におすすめです。また、ドクダミに含まれるマグネシウムには、腸に水分を集め便を柔らかくし流れやすくする効果があるため、便秘解消にも良いと言われています。
作り方は簡単で、ドクダミと水を入れたやかんを沸騰させ、そのまま10分ほど煎じて完成です。ほうじ茶や玄米茶などとブレンドしても美味しくいただけます。
・料理として
ドクダミの葉は加熱することで臭気が和らぐため、天ぷらにすると美味しく食べることができます。
ドクダミの地下茎は味噌漬けにしたり、細かく切って茹でて一晩水にさらしてから、炒め物やきんぴらにするのもおすすめです。
虫除けスプレー
ドクダミのもつ独特な臭いは、虫よけにも最適だと言われています。乾燥させたドクダミにアルコールを注ぎ、1ヵ月ほど漬け込んだら完成です。手作りの虫除けスプレーは、アウトドアなど自然の中で使用する際にも安心してお使いいただけます。
毎日のスキンケアに
抗炎症作用・抗菌作用のあるドクダミは、肌を健やかに保ちたい時におすすめのハーブです。肌の赤みや炎症が気になる時、ニキビなどの肌荒れが気になる時は、「ドクダミ」配合のスキンケアアイテムを選ぶと、より健やかな肌をキープしてくれるでしょう。
美容に嬉しい魅力がたっぷり詰まったドクダミ配合のスキンケアをぜひチェックしてみてくださいね。
コンテンツ担当 あやた
同じような感動を広く伝えたいという思いから上京し、ネイチャーズウェイに入社。
理想の自分・理想の生活スタイルを実現すべく、東京で奮闘中。趣味はバレエとカフェ巡り。