ネイチャーズウェイの製品には、自社農場にて栽培したハーブが使われていることをご存じですか?農場の様子やスタッフのこと、ハーブ栽培の現場の雰囲気をもっと知ってもらうために、農場で働くスタッフから「農場だより」をお届けいたします。
風が苦手!?オウゴンの冬越し準備
今季、初めて最低気温が3℃まで下がり、朝晩に冬の気配を実感する季節となりました。
この日は、オウゴンの冬支度として剪定(枝切り)を行いました。
オウゴンは冬になると、地上部は枯れて土の中の根っこだけが越冬します。うまく越冬できたものは、翌春にそこから芽を出して2年目の成長を再開するのですが…
実はこのオウゴン、枝を揺らす風が大の苦手なんです。
剪定を行うときに勢いよく作業すると、枝が折れたり、裂けてしまったりするので、今回は慎重にそしてスピーディーに行います。切った瞬間の振動で裂けることもあるため、枝を5cmほど残してカットしていきます。くしゃみが出そうな時は「まず手を放す!」そこまでやります。残った枝は寒さで枯れてしまいますが、風で折れることはありません。
ようやく剪定が終わりました。苦労の甲斐あって仕上がりはバッチリ。きれいになりました。
これ以外にも、1年目のアルテアやエキナセアも茎を15cmほどにカットし冬支度。春になったら、株元から元気な新芽が顔を出してくれます。
刈り取った地上部の残渣(ざんさ)は、ふっかふかな土を作る優秀な材料になるため堆肥場へ。
運んだ直後はもこもこの山盛りです。
でも、このままではふんわりと積み重なっているだけなので、自然界の微生物は活動できません。隙間が無くなるように、分解の進んだ残渣と混ぜながら固めていきます。
トラクターを使って分解の進んだ残渣と混ぜ、およそ5分の1にまで小さくなりました。
この先はミミズやダンゴムシ、糸状菌などなど有益な分解微生物くんたちの力を借りてゆっくり時間をかけながら分解されていきます。
来秋には上の写真のように、ふっかふかな堆肥になります。
この堆肥を畑に混ぜ込むことで、根っこが伸びやすく心地良い畑土になるだけでなく、地球温暖化の原因とされるCO2の元となる炭素を土の中に閉じ込めることができます。
小さな取り組みですが、地球環境を守ることに繋がっているのです。
ネイチャーズウェイ自社農場「明野ハーブ農場」について
明野ハーブ農場は、山梨県北杜(ほくと)市にある栽培面積3,850㎡の有機栽培を行う自社農場。明野ハーブ農場がある土地は富士山、南アルプス連峰、八ヶ岳連峰に囲まれた茅ヶ岳の南西部、標高800mに位置する丘陵地で、日本一日照時間が長いことで知られています。また昼夜の寒暖の差が大きいため、過酷な環境下でも耐え忍ぶ生命力の高いハーブが育ちます。
農場では、全20種類のハーブを栽培し、製品の原料としても使われています。
▲農場で栽培しているハーブの一部です
■国が認めた「有機JAS認証」を取得
さらに、明野ハーブ農場では、2012年より「有機JAS認証」を取得しています。
<有機JAS認証とは?>
有機JASとは、2000年に改正された日本農林規格(JAS)によって、有機農産物などの表示を認証したもの。 認証は該当物資の生産方法の確認に始まり、製造工程、流通方法、商品の保管・管理とその責任者の制定に至るまで細かく設定され、そして認定検査官の事前審査とオーガニックに関する講習を修了して認定となります。
<取得条件>
・最低でも3年以上は土壌に農薬を使用していない
・有機肥料であっても化学成分や重金属が含まれていないものを使用する
・土壌の性質に由来する自然循環機能の維持増進を図る
・環境・衛生管理の整備(外部からの異物流入や混入も防止)
・上記に関する管理プログラムの制定とその実施
・上記に付帯する全ての事項に関する第三者認定機関による検査および年次更新の審査
日本ではオーガニックコスメに関する法的定義が存在しないのが現状ですが、食品分野においては世界各国ともに法的な規制のもと厳格な定義があり、日本では「有機JAS」がこれにあたります。つまり、有機JAS認証を受けたハーブは、国が認めた公的な有機(オーガニック)農産物だと言えるのです。
スタッフ紹介
開発調査室
山口 浩
高校・大学で農業を学び、卒業後他業種に就職するもハーブの香りが忘れられず、ハーブに関われる植物化粧品を扱うネイチャーズウェイに入社。自社のハーブ農場も開園し、ハーブに囲まれ、ハーブに向き合い、ハーブ三昧な日々を送っています。