ネイチャーズウェイの製品には、自社農場にて栽培したハーブが使われていることをご存じですか?農場の様子やスタッフのこと、ハーブ栽培の現場の雰囲気をもっと知ってもらうために、農場で働くスタッフから「農場だより」をお届けいたします。
農場だより -生き物が飛び交う夏の農場
「ぶ~ん、ぶ~ん」
7月~8月にかけて、農場ではミツバチの羽音が響きわたります。ミツバチ以外にもチョウ、ハナアブなど無数の虫がやってきます。
私たちに暑中見舞いの挨拶をしに来てくれた訳ではなく、お目当てはハーブの花の蜜や花粉のようです。今回は彼らのお目当ての「夏に咲く花」の様子をご紹介します。
今年は気を抜くと頭がぼーっとするくらい暑かった、7月上旬のこと。
満開になったのは保湿力が強いハーブ、ゼニアオイです。
背丈は約170cmもの高さに生長し、濃いピンク色の花をいくつも咲かせてくれました。
ミツバチは花から花へと忙しそうに飛び回っています。
実は、ゼニアオイの花は食べられるんですよ。ほんのりと甘く、噛めばしっとりとした粘りを感じます。この粘りの成分が水をしっかり抱え込み、肌の保湿効果に繋がっていきます。今年のゼニアオイもしっかりとした粘りを感じたので、「今年も良い出来だ」安心し、自信を持って収穫をすることができました。
強い日差しはいったん落ち着き、曇り模様が多くなった7月中旬。満開になったのは抗炎症作用が期待されるエキナセアです。
よく見ると、あちこちでエキナセアの花にとまる虫がいます。
この時期はエキナセアが農場を一面ピンク色に染めて、心を和ませてくれます。
花は手のひらを覆うくらいの大きさ。農場で一番ビッグサイズの花です。
この大きな花・葉・茎・根の全てを使ってエキナセアのエキスを作ります。
エキナセアを味わう方法はハーブティーがおすすめです。花・葉・茎を細かく切って乾かすと、エキナセアの茶葉が完成します。エキナセアのハーブティーはすっきりとして飲みやすく、免疫力を高める効果も知られており、おすすめです。
栽培は難しくないため、ご家庭でもプランターでも育てることができます。ご自身で育てたハーブでハーブティーを作ることもできますよ。
強い日差しがよみがえり、汗が止まらなかった7月後半。
満開になったのは肌の引き締め作用が期待できるハーブ、セイヨウオトギリソウです。
花は10円玉くらいの大きさで、ゼニアオイやエキナセアに比べると小ぶりなサイズ。それでも無数に咲く鮮やかな濃い黄色の花に力強さを感じます。
セイヨウオトギリソウの栽培はほとんど手がかかりません。苗を植えた当初に雑草をしっかり抜いてあげると、その後は自身の力でぐんぐん生長します。そのおかげもあり、安心して生長を見守り、花が満開の時期に収穫することができました。
虫がたくさん来ることは、私たちにとっては嬉しいことで大歓迎です。ミツバチはハーブが種をつける助けをしてくれますし、てんとう虫は害虫(ハーブに悪さをする虫)からハーブを守ってくれます。
種をつけるための薬剤や害虫を遠ざける農薬を使わない私たちにとって、そういった虫たちは大切なパートナー。花から花へと勢いよく飛び交う虫をみて、私たちのオーガニック農場は、色々な生き物に支えられていると実感します。
虫たちが喜んで農場に来てくれるように、ハーブが「色よし!」「香りよし!」の花を咲かせ続けられるように、これからも環境を整えていきます。
ネイチャーズウェイ自社農場「明野ハーブ農場」について
明野ハーブ農場は、山梨県北杜(ほくと)市にある栽培面積3,850㎡の有機栽培を行う自社農場。明野ハーブ農場がある土地は富士山、南アルプス連峰、八ヶ岳連峰に囲まれた茅ヶ岳の南西部、標高800mに位置する丘陵地で、日本一日照時間が長いことで知られています。また昼夜の寒暖の差が大きいため、過酷な環境下でも耐え忍ぶ生命力の高いハーブが育ちます。
農場では、全20種類のハーブを栽培し、製品の原料としても使われています。
▲農場で栽培しているハーブの一部です
■国が認めた「有機JAS認証」を取得
さらに、明野ハーブ農場では、2012年より「有機JAS認証」を取得しています。
<有機JAS認証とは?>
有機JASとは、2000年に改正された日本農林規格(JAS)によって、有機農産物などの表示を認証したもの。 認証は該当物資の生産方法の確認に始まり、製造工程、流通方法、商品の保管・管理とその責任者の制定に至るまで細かく設定され、そして認定検査官の事前審査とオーガニックに関する講習を修了して認定となります。
<取得条件>
・最低でも3年以上は土壌に農薬を使用していない
・有機肥料であっても化学成分や重金属が含まれていないものを使用する
・土壌の性質に由来する自然循環機能の維持増進を図る
・環境・衛生管理の整備(外部からの異物流入や混入も防止)
・上記に関する管理プログラムの制定とその実施
・上記に付帯する全ての事項に関する第三者認定機関による検査および年次更新の審査
日本ではオーガニックコスメに関する法的定義が存在しないのが現状ですが、食品分野においては世界各国ともに法的な規制のもと厳格な定義があり、日本では「有機JAS」がこれにあたります。つまり、有機JAS認証を受けたハーブは、国が認めた公的な有機(オーガニック)農産物だと言えるのです。
スタッフ紹介
開発調査室
荒木真人
農業イベントを企画する会社に7年間在籍し、有機農家にて1年ほどの研修を経験。
「ハーブ栽培」「有機農業」に携わりたいとの思いから、2019年にネイチャーズウェイへ入社。趣味は旅行と読書と家庭菜園。