名前の通りノコギリのような葉をもつセイヨウノコギリソウ。古くからハーブティーや薬用として愛用されるだけでなく、オーガニック栽培の虫よけの役目としても活躍してきました。
今回はそんなセイヨウノコギリソウについて解説します。
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セイヨウノコギリソウとは?
英名:yarrow
和名:西洋ノコギリソウ
学名:Achillea millefolium
植物分類:キク科ノコギリソウ属
花言葉:勇敢
セイヨウノコギリソウの特徴
セイヨウノコギリソウは『ヤロウ』や『アキレア』とよばれるヨーロッパ原産の多年草です。茎は固く空に向かって60〜80㎝程直立に成長し、6月〜9月頃になると頭頂部に白・ピンク・黄色などの小さな花が密集して咲きます。
名前の通り細かくギザギザとしたノコギリのような葉があり、茎と葉は縮れた細かな軟毛で覆われています。
寒さに強く暑さには弱いため、日本では北日本や標高の高い場所や北海道全土で姿を見ることができます。
セイヨウノコギリソウの歴史・エピソード
セイヨウノコギリソウは『アキレア』ともよばれますが、それはギリシャ神話に登場する英雄アキレスが関係しています。
神から与えられた武器で多くの敵を倒し、無敵の強さを誇っていた戦士アキレスが、仲間の兵士の傷をセイヨウノコギリソウを用いて治療したことからセイヨウノコギリソウも「アキレス」と呼ばれるようになりました。
ちなみに、「アキレス腱」もこのアキレスからきており、幼少期に不死身の体を手に入れようと母の手によって身体を冥界の川ステュクスに浸した際、体を掴まれていた足首だけ浸らなかったため、足首はアキレスの唯一の弱点となり、最後は足首に矢が刺さり死んでしまいます。
第1次世界大戦では「兵士の傷薬」としてセイヨウノコギリソウの軟膏を持参していたようです。古くから神話に登場し、実際に止血や傷口の手当をしていたことから、薬効効果が高く、いかに信用されていたかが伺えます。
その他にも、ノコギリソウの根から出る分泌液には、傍に生えている植物の病気を治して害虫から守る効果があり、さらに益虫を呼び寄せる力があるといわれています。
セイヨウノコギリソウは、人間の体だけでなく植物など他者を癒すエネルギーをもつハーブなのです。
日本には明治20年に園芸用に輸入されました。株分けで簡単に育ち、繁殖力が強いため現在では多くの場所で自生している姿を見ることができます。
セイヨウノコギリソウの効果・効能
セイヨウノコギリソウは、古くから観賞用としてだけでなく傷の治療薬として用いられてきました。
〈セイヨウノコギリソウの主な作用〉
・抗炎症作用
・止血作用
・鎮痛作用
・消炎作用
・強壮作用
・抗菌作用
・発汗作用
・生理不順改善
「兵士の傷薬」として用いられていたセイヨウノコギリソウですが、現代ではスキンケアにエキスとして使われています。アズレン、リモネン、シネオールなどの有効成分があり、消炎・収れん作用に優れているため、肌荒れ防止や引き締め効果などが期待できます。
セイヨウノコギリソウの楽しみ方
ここからは、セイヨウノコギリソウの活用方法をご紹介します。手軽に日々のライフスタイルに取り入れることができるので、是非参考にしてみてくださいね。
‐ハーブティーとして
セイヨウノコギリソウは抗炎症作用、胃液分泌促進作用をもつため、胃が不調のときや食欲不振のときなどにハーブティーとして飲むのがおすすめです。さらに、体内で女性ホルモンに似た働きをするため、月経周期が乱れているときにおすすめです。少し苦みのある味と薬草のような香りがするので、飲みにくい場合ははちみつをいれるのがおすすめです。
‐スキンケアとして
収れん作用や消炎・抗炎症作用などさまざまな効果効能をもつセイヨウノコギリソウのエキスを配合したスキンケアアイテムは、肌荒れ予防やニキビケアに適しています。
古くから傷の手当として用いられてきたセイヨウノコギリソウのエキスだからこそ、炎症ニキビや肌のかゆみなど、肌トラブルのケアとしてひと役買ってくれます。
毎日のスキンケア・ヘアケアに
セイヨウノコギリソウは、古くから人々を癒してきたハーブです。その効果効能を、実際にご自身の肌で実感してみるのはいかがでしょうか。
是非、ネイチャーズウェイの「セイヨウノコギリソウ」配合のコスメもチェックしてみてください!
ネイチャーズウェイ
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てらもと