「身体は汗をかいていないのに、顔だけ汗かく…」「マスクを着用すると、すぐに汗をかいてメイクも台無し…」など、多くの方が悩まされる”顔汗”。さらに、暑い季節になると、メイクをしている間にたらーっと汗が額をつたい、メイクどころじゃない…!なんてこともありますよね。今回は、汗の仕組みや顔汗の原因、顔汗を抑える方法をご紹介いたします。
TOPICS
今井田 藍
汗の役割
汗は、人が生きていくうえでの大切な役割を担っています。まずは、そんな汗の役割について見ていきましょう。
体温を調節する
汗の主な役割は、体温を調節することです。汗となって出た水分が皮膚の上で蒸発する時に、体の表面の熱も一緒に奪われ、体を冷やしています。
暑い場所にいたり、運動したりすることで体温が上がると、汗をかきますよね。汗を出すことで体温が下がり、人の体温を一定に保っているのです。
肌を保湿する
汗は皮脂を混ざり合うことで、皮脂膜となり、肌の乾燥を防いでくれると言われています。
ただ、汗をかいた状態のまま放置してしまうと、菌が繁殖してしまう恐れもあります。汗をかいた後は、シャワーを浴びたり、洗顔をしたりと、肌を清潔にしておくことを忘れないようにしましょう。
汗が作られる場所
汗は、「汗腺(かんせん)」という管で作られています。汗腺は皮膚の表面から約1~3mmほど深い部分に存在していて、そこから皮膚表面に送り出されています。
そして、汗腺には「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」の2種類があります。
①エクリン汗腺
エクリン腺は全身にある汗腺です。体の部位によって密集度が異なり、手のひら、足の裏、ワキの下に多く存在しています。分泌される汗は無味無臭で、主に体温調節のために汗を出しています。
②アポクリン汗腺
汗をかく原因
汗をかく原因には、体温を調節するための「温熱性発汗」、緊張や興奮、不安などといった精神的なストレスによる「精神性発汗」、辛いものを食べた時にかく「味覚性発汗」の3つがあります。それぞれの違いを見ていきましょう。
温熱性発汗
温熱性発汗は、気温が高かったり、運動をすることによって上昇した体温を下げるための汗です。「エクリン汗腺」から出ることが多く、手のひらや足のうらを除く、全身から持続的に発汗します。健康であれば、サラサラした汗であることがほとんどです。
精神性発汗
精神性発汗は、人前に出て緊張や不安を感じたり、驚いたりする時に出る汗です。緊張すると手に汗をかいたり、冷や汗をかいたりするのは、精神性発汗が要因となっています。「エクリン腺」と「アポクリン腺」の両方から出るもので、手のひらや足のうら、ワキの下などの限られた部分から発汗するのが特徴です。温熱性発汗と比べて汗が一気に出るため、血液成分を多く含み、ネバネバした汗が出てくることもあります。
味覚性発汗
味覚性発汗は、香辛料が効いた辛い物を食べたときにかく汗です。「エクリン腺」から出るもので、額や鼻、口周りなどの顔を中心に発汗します。辛さによる刺激で口の中の温度が上昇したと脳が勘違いし、冷やそうとして汗が出ているとも言われています。味覚性発汗は反射的に起こるもので、食べ終わると汗もひくのが特徴です。
止まらない顔汗、これって何が原因?
気温が高い日や湿度が高い日は、多くの方が全身から汗をかきますよね。ただ、夏はもちろん、季節を問わずに顔や額が汗だくになるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。個人差や体質、年齢による更年期症状などもありますが、顔汗の原因は、「全身の汗腺の機能が衰えること」と言われています。
【簡単に実践できる!】顔汗を抑える方法
お手軽度★★★★ ツボ押し
◆顔汗・脇汗を抑えるツボ①屋翳(おくえい)
◆顔汗・脇汗を抑えるツボ②大包(だいほう)
◆これも覚えておきたい!合谷(ごうこく)
お手軽度★★★ リンパ節を冷やす
お手軽度★★ 舞妓さんも実践!『圧迫』
汗が止まらない!そんなときの対処法
汗かきさんは日常生活に原因が?
運動不足
エアコンによる冷やし過ぎ
自律神経の乱れ
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まとめ
気温が高い季節やマスク着用など、どうしても顔汗をかいてしまう時はありますよね。暑い季節に全身ではなく顔や脇など特定の部分のみに汗をかくという方は、毎日の習慣を見直してみるのがおすすめです。気になる顔汗も外出先で試せる対処法があるので、「顔汗が止まらない!メイクが落ちちゃう!」と焦る前に深呼吸。ツボ押しをしたり、血管の太い部分を冷やしてみましょう。