ドクダミに期待できる効果・効能とは?選び方やおいしい淹れ方、副作用まで徹底解説
ドクダミは、年中道端に咲いている雑草だと思っていませんか?実は、ドクダミは体にとってメリットばかりの薬草として古くから親しまれてきました。今回は、ドクダミの効果と効能についてご紹介いたします。
ドクダミとは?
ドクダミは、日本全国各地の湿地に生息する多年草です。葉や茎を摘んだり、傷を付けると独特な臭いを放つことで知られています。
“十種の薬に値する”という由来から、生薬名は「十薬(ジュウヤク)」と言われ、昔から民間療法で重宝されてきました。
ドクダミに期待できる効果
煎じて飲むドクダミ茶には、解毒やむくみ解消、便秘解消の効果があるといわれています。また、ドクダミの特徴である独特な臭いの成分には、殺菌作用があり、昔は火傷や化膿、傷の治療に用いられていました。肌にも嬉しい効果があり、肌荒れの原因となる細菌の働きを抑制することでニキビや吹き出物を防止します。
ドクダミの栄養素やメリットとは?
昔から健康に良いと言われてきたドクダミが含む栄養素と、その栄養素がもつメリットをご紹介していきます。
1:ミネラル類
ドクダミには、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛などのミネラル類が含まれています。
カリウムには利尿作用や血圧を下げる効果、カルシウムには骨を生成する作用、マグネシウムには腸内に水分を集めて便を柔らかくする作用、鉄分や亜鉛には貧血を予防する効果があります。
2:ビタミン類
ドクダミには、ビタミンB2、ナイアシン、パンテトン酸、ビタミンKなどのビタミン類が含まれています。
ビタミンB2・パンテトン酸には、脂質の代謝を助け、皮膚の健康を維持する働きがあり、ナイアシンには皮膚の健康を維持する効果や血液の循環を良くする効果があります。ビタミンKには骨の健康を維持する働きがあります。
3:フラボノイド類
ドクダミには、クエルシトリン、ケルセチン、クエルセチン、コリン、ルチンなどのフラボノイド類が含まれています。
クエルシトリン・クエルセチンには毛細血管を丈夫にする作用や利尿作用があり、ケルセチンには抗酸化作用や美肌効果があると言われています。コリンには脂肪肝を予防する効果、ルチンには生活習慣病の予防する効果や免疫力を向上する効果があります。
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ドクダミの主要成分は?
先ほど紹介したドクダミに含まれる栄養素のなかでも、主要となる成分はこちらの3つが挙げられます。
1:クエルシトリン
クエルシトリンには強い利尿作用があり、からだの毒素を排出してくれるため、デトックスやダイエットに嬉しい成分だといわれています。
さらに、クエルシトリンには炎症を抑制する効果もあり、胃の炎症を抑えたり、毛細血管を強化する働きがあるといわれています。
2:デカノイルアセトアルデヒド
デカノイルアセトアルデヒドには強い殺菌作用があります。皮膚に塗る外用薬として、治療の目的で使用されることもある成分です。
殺菌・抗菌効果で、肌荒れの原因となる細菌の働きを抑制するため、肌荒れを防ぎたいときのスキンケアにも重宝します。
3:ケルセチン
ケルセチンはポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用や、動脈硬化を予防する効果があります。アンチエイジングや生活習慣の予防に効果的な成分といわれています。
ドクダミ茶の効能・効果とは?
ドクダミは、ドクダミ茶として飲むことで、ドクダミのもつ栄養素を効果的に摂取することができます。ここでは、そんなドクダミ茶の効果・効能をお伝えしていきます。
1:動脈硬化など血液・血管に関する疾患予防
ドクダミに含まれるカリウムには、血中の老廃物をスムーズに排出する働きがあり、高血圧を予防する効果が期待できます。また、ドクダミに含まれるクエルシトリン・クエルセチン・ルチンなどのフラボノイド類には毛細血管を強化する働きがあり、血液の流れが良くなることで、血管に関する疾患を予防することができます。
2:肩こり・冷え性改善
ドクダミには、血流を改善する効果のある栄養素が多く含まれています。全身の血流が良くなることによって、血流が滞ることによって起こる肩こりや冷えを改善することができます。
3:むくみ解消効果
ドクダミに含まれるカリウムには、強い利尿作用があります。体に溜まった余分な水分を排出してくれるため、むくみを解消する効果があるといわれています。
4:デトックス・ダイエット効果
カリウムは、余分な水分を排出するとともに、体に溜まった毒素や老廃物も排出してくれるためデトックス効果を期待できます。さらに、ドクダミに含まれるクエルセチンには、脂肪の吸収を抑制する効果があると言われているため、ダイエット効果も期待できます。
5:アトピー・アレルギー症状緩和
ドクダミに含まれるカリウムの働きにより、持続的な炎症が治まるとも言われており、アトピーやアレルギーが緩和されるという方もいます。花粉などの予防にも効果的です。
6:便秘解消
ドクダミに含まれるマグネシウムには、腸に水分を集めて便を柔らかくし、排出しやすくする効果があります。さらに、体の溜まった毒素や老廃物を排出する効果をもつ栄養素が豊富に含まれています。
7:美肌効果
ドクダミには、毛細血管を丈夫にし、血行を良くする効果のある栄養素は豊富に含まれているため、新陳代謝が改善されることで体のすみずみまで栄養がいきわたり、肌のターンオーバーが正常に働くといわれています。
8:ニキビ・シミ対策
ターンオーバーは、肌の細胞が一定の周期で生まれ変わる仕組みのこと。ドクダミの効果により肌のターンオーバーが正常に働くと、ニキビなどの肌トラブルを防ぐことができたり、シミ・そばかすのもととなるメラニンがうまく排出され、健やかな肌をキープすることに繋がります。
9:生理不順・生理痛の改善
ドクダミにはカリウム、クエルシトリン、クエルセチンなど、利尿作用がある成分が含まれているため、生理前の水分がたまりやすい時期にドクダミ茶を飲むと、余分な水分や老廃物が排出され、体の重さや不快感などの症状が改善されるといわれています。さらに、血流を改善する栄養素により全身の血流が良くなることで、生理痛の緩和にも繋がります。
ドクダミ茶の選び方は?
ドクダミというと、「独特な匂いがするのでは?」と気になる方も多いと思います。
実は、ドクダミは、乾燥・焙煎することで臭いが飛ぶため、市販されているドクダミ茶は飲みやすくなっていることがほとんどです。
最近では、成分を効率よく摂取できるようなドクダミ茶も販売されているため、自分の用途や好みにあわせて、お気に入りのものを探してみましょう。
1:味
ドクダミ茶には、ドクダミ100%のものと、他の茶葉とブレンドされているものがあります。
市販のドクダミ茶は乾燥しているものが多く、臭いはほとんど気になりませんが、ドクダミ茶のちょっとした苦味が苦手な方は、他の茶葉とブレンドされているものを選ぶのがおすすめです。
2:品質
市販のドクダミ茶は、国産のものに加えて、中国などの海外から輸入されているものも多くあります。品質にこだわりたい場合は、管理者がはっきりとしている国産の茶葉を選ぶと良いでしょう。選ぶときのポイントとしては、緑色(ポリフェノール色素)が多く残っている乾燥茶がおすすめです。
ドクダミ茶の美味しい淹れ方・飲み方
ドクダミ茶は正しく淹れることで、苦味も軽減され、より美味しく飲むことができます。
まずは、美味しいドクダミ茶の淹れ方を確認してみましょう。
ドクダミ茶の美味しい淹れ方
STEP1:沸騰した1Lのお湯に、乾燥させたドクダミ5~10gを目安に入れる
STEP2:10分程煎じ、カップに注いだら完成!
ドクダミ茶を飲む最適なタイミングはいつ?
ドクダミ茶は、コーヒーや緑茶を飲むのと同じように、喉が乾いたときの水分補給としてや、食事と一緒に楽しむことができます。
ドクダミがもつ栄養素を効果的に摂取するためにも、毎日こまめに飲むのがおすすめです。ただし、ドクダミ茶には利尿作用があるため、就寝前にたくさん飲むのは控えたほうが良いでしょう。
ドクダミ茶を一から自分で作ることはできる?
夏が近づくと、家の近所や道端でドクダミが生えているのを見かけます。実際に、自分でドクダミの葉を乾燥させてドクダミ茶を作る人もいらっしゃいますが、ドクダミの葉を完全に乾燥させるためには長い時間強い日差しのもとに置いておかなければなりません。完全に乾燥していない状態ではカビが生える可能性もあるため、衛生管理が難しい場合もあるでしょう。
毎日の習慣にドクダミ茶を取り入れたい場合は、近くのスーパーマーケットやセレクトショップで購入する方がお手軽です。
ドクダミ茶を飲むのがおすすめな人
体に嬉しい効果がたくさんあるドクダミ茶は、こんな人におすすめです。
1:デスクワークが多い方
デスクワークで長時間座りっぱなしの方や、立ち仕事の方など、同じ姿勢で長くいると、血流が滞り、むくみを引き起こしやすくなります。
利尿作用があり、むくみを予防すると言われているドクダミ茶を休憩の合間にこまめに飲むようにしましょう。他にも、むくみを予防する方法として、時間を決めてストレッチをしたり、足首を回したりするのもおすすめです。
2:肌年齢が気になる方
ドクダミには、ポリフェノールの一種で強い抗酸化作用をもつ「ケルセチン」など、美容に良いと言われる成分を多く含んでいます。肌年齢が気になる方や、健やかな肌をキープしたい方も、こまめに飲むようにすると良いでしょう。
3:毎日元気に過ごしたい方
ドクダミには、血流を良くしたり、体に溜まった老廃物を流したりと、健康に嬉しい効果をもつ成分を多く含んでいます。健康な体をキープし、元気に過ごしたい方も、いつもの飲み物をドクダミ茶に置き換えてみると良いでしょう。
ドクダミの活用方法について
ドクダミには、様々な効果・効能があることからも、お茶として飲む以外にも様々な方法で活用されています。
スキンケアとして
ドクダミは、殺菌・抗菌効果のある「デカノイルアセトアルデヒド」が含まれることなどから、化粧水などに配合されているものがあります。特に、ニキビなどの肌トラブルを防ぎたいときには、ドクダミエキス配合のスキンケアを選ぶのがおすすめです。
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入浴剤として
殺菌・抗菌効果のある成分を含むドクダミは、入浴剤として使用すると、あせもや体ニキビなどをケアすると言われています。乾燥させたドクダミをティーバッグに入れて湯船に入れるだけで、お家で簡単にドクダミ風呂を楽しむことができます。
食用として
ドクダミは食用としても活用することができます。生のままだと独特な匂いが際立つので、火を通した食べ方がおすすめです。茎や根を煮物にしたり、葉っぱは天ぷらにすると美味しくお召し上がりいただけます。
ドクダミ茶の副作用・注意点はある?
ドクダミ茶を飲む際には、こちらの点に気を付けましょう。
過剰に摂取しない
ドクダミ茶の過剰な摂取には注意をしましょう。稀に体質に合わない場合があるので、異常を感じたらすぐに使用を控えましょう。
高カリウム血症に気を付ける
ドクダミにはカリウムが多く含まれており、腎機能が弱い方は高カリウム血症になる危険性があるため注意をしましょう。
妊娠中は控える
ドクダミ茶には子宮収縮作用があると言われています。とくに、妊娠中の方が飲む際には注意が必要です。過剰な摂取はしないようにしましょう。
胃腸が弱い時は控える
ドクダミは、利尿作用のあるクエルシトリンという成分によってお腹がゆるくなることがあると言われています。胃腸が弱い方は注意が必要です。
まとめ
古くから薬草として重宝される「ドクダミ」。抜いても抜いても生えてくるほどの生命力に満ち溢れ、雑草として扱われがちですが、体にとってはメリットがたくさんあります。まずは、手軽なドクダミ茶を毎日の飲み物習慣に取り入れてみるのも良いですね。
ネイチャーズウェイ
研究開発本部 機能開発チーム
みずの
食品メーカーの品質管理・開発を経験する中で、オーガニックに魅力を感じネイチャーズウェイに入社。植物の魅力たっぷりの優しいコスメを届けたく、オーガニックコスメの企画・ハーブエキスの機能開発に携わる。現在は国産オーガニックコスメchant a charm(チャントアチャーム)の研究・開発を主に担当中。