古くは神々に捧げる穀物として、また江戸時代にはお金の代わりとしてなど、私達日本人にとって神秘的な存在であり関わりの深いお米は、現代でも生活に欠かせない穀物です。今回はそんなお米の歴史やお米の持つ美容効果を紹介します。
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米は?
英名:rice
和名:米
学名:Oryza sativa
植物分類:イネ科 イネ属
花言葉:「神聖」※イネの花言葉から引用
米の特徴
お米は、稲の果実である籾(もみ)から外皮を取り去った粒状の穀物のことを指します。稲は一年草の熱帯性の植物で世界では20数種あり、そのほとんどが野生種。栽培されているのは2種類です。
9〜10月頃になると「籾(もみ)」と呼ばれる実をつけます。この「籾(もみ)」を脱穀し、もみすりという工程の中で「玄米」と「もみがら」に分けられます。
その後、「玄米」を精製すると「精米」となり私達の食卓によく登場する白いお米となります。
米の歴史・エピソード
お米は今から6000年ほど前にインドのアッサム地方で生まれたとされています。その後中国に伝わり、日本には縄文時代の終わり頃九州地方に伝わりました。
それまではアワやヒエといった別の穀物を食べていましたが、日本の気候と稲の栽培は非常に相性がよく、弥生時代には稲作農法が確立され、お米を主食にするようになったとされています。
‐ 稲を大きくわけた3つのお米
・ジャポニカ(日本型イネ)
日本・朝鮮半島・中国東北部などで主に作られている、丸いかたちのお米。
水分を含みやすいため、炊くと粘りとツヤが出る。
・インディカ(インド型イネ)
中国の中南部・タイ・ベトナム・インド・アメリカなどで主に作られている、長細い形のお米。
・ジャバニカ(ジャポニカとインディカの中間)
ジャワ島やイタリアで主に作られている、やや丸く大つぶなお米。
‐ 米(稲)は平和の象徴
私達日本人にとってお米は豊かさや繁盛の象徴のイメージがありますが、
日本では11月23日の勤労感謝の日に、その年に収穫したお米をお供えする「新嘗祭(にいなめさい)」が全国の神社で行われます。
この風習は神話から伝わる習慣だと考えられます。
古くから日本では、お米は神様から授かった食べ物だと信じられていました。
その昔、天照大神(あまてらすおおみかみが、孫の瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が日本を収める際に、「国民が飢えることがないように」と高天原(たかまがはら)に実っていた稲穂を渡します。そして、「それを以て毎年五穀豊穣になるように。」と伝えます。
瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)はその言葉に従い、田畑を耕し豊かな国を作りました。
以上のことからお米は豊かさの象徴となり、飛鳥時代には現代の税金を「年貢」という形でお米を渡していました。
ちなみに、神話のなかで日本は「みずみずしい稲穂が豊かに実る国」という意味の「豊葦原瑞穂国(とよあしはらのみずほのくに)」とよばれています。
米の効果・効能
お米は前述のとおり、もみすりの工程のなかで[玄米」と「もみがら」に分けられます。その玄米の表面を削って精米する際に発生する粉を「米ぬか」と呼びます。
米ぬかはお米の命ともなる胚芽とそれを守る種皮と果皮が原料で、この胚芽部分にはビタミン、ミネラルなど多くの栄養素が含まれています。その量はなんと、玄米に含まれる9割以上ともいわれます。米ぬかは畑の肥料に使われたり、抽出したオイルは化粧品などにも使用されたりしています。
‐ 米ぬかの栄養素
鉄分、リン、カルシウム、カリウム、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、ナイアシン
<米ぬかの主な作用>
・便通改善
・整腸作用
・血糖値の低下
・花粉症の改善
・アルツハイマー予防
<米ぬかの主な美容効果>
・肌荒れ改善
・便秘改善
・美白効果
・美肌効果
・キメの改善
‐ コメヌカスフィンゴ糖脂質
米ぬかから抽出した油に含まれている「スフィンゴ糖脂質」を「コメヌカスフィンゴ糖脂質」といいます。「スフィンゴ糖脂質」は成分の95%がセラミドで形成されたもので、キノコやこんにゃく、小麦などにも含まれています。
米ぬかから抽出した「コメヌカスフィンゴ糖脂質」は、これらの中で最も質がよく、保水作用があるといわれています。肌に馴染みやすく吸収されやすいという特徴があり、、肌のバリア機能を高めキメの改善が期待できるため、化粧品にも使用されています。
米の楽しみ方
ここからは、お米の活用方法をご紹介します。
手軽に日々のライフスタイルに取り入れることができるので、是非参考にしてみてくださいね。
米をつかった美容ケア
前述のとおり、お米からとれる「コメヌカスフィンゴ糖脂質」はセラミドを豊富に含みます。肌のセラミドは細胞同士を繋げてくれる役割を持ちますが、20歳以降から徐々に減少するといわれています。
そんなセラミドを豊富に持つ「コメヌカスフィンゴ糖脂質」配合のスキンケアで肌のセラミド補給をおこなってみてはいかがでしょう。
食べて楽しむ
お米は77%が炭水化物と、私達の大切なエネルギー源です。お米を洗うときに出るとぎ汁をには、ビタミン・ミネラル、脂質やでんぷんなどの栄養分がたくさん含まれています。せっかくなら精米して出た米ぬかから、お米を食べるときに出るとぎ汁まで、色々なものに利用してみてはいかがでしょう。
‐食器洗いに
お米のとぎ汁に含まれるタンパク質は界面活性剤の役割を果たしてくれるので食器に残った汚れを落としやすくしてくれます。ニオイがついてしまったお皿やタッパーなどを一晩つけ、その後少量の洗剤で洗い流します。洗剤の使用量を減らせるので環境にも配慮できます。
‐料理のアク抜き
お米のとぎ汁に含まれるカルシウムなどの成分が野菜のえぐみと結合し、アクを中和してくれる働きがあります。大根や里芋など苦みやえぐみの強い野菜の下ゆでにおすすめです。
‐ぬか漬け
日本では江戸時代から伝わるぬか漬け。
野菜をぬか漬にすることで長期保存ができるだけでなく、ぬかの栄養分が吸収されビタミンB1が約10倍に増えることが研究でわかっています。自宅でぬか漬けを作るのは大変なイメージもありますが、最近は簡単に始められるぬか床セットなども売っているので、チャレンジしてみるのはいかがでしょう。
毎日のスキンケア・ヘアケアに
今回は、私達の食卓にかかせないお米をご紹介しました。
是非、お米から抽出したエキス「コメヌカスフィンゴ糖脂質」配合のネイチャーズウェイのコスメもチェックしてみてください
ネイチャーズウェイ
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てらもと