コアラの大好物としても知られる「ユーカリ」は、シックでオシャレな見た目から、植木鉢やドライフラワーなど私達の生活に彩りを加えてくれるハーブでもあります。見た目のかわいさだけでなく、実は優れた効果効能を持ち合わせている魅力たっぷりのハーブ。
今回はそんなユーカリの魅力について深掘りしていきます。
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ユーカリとは?
英名:Eucalyptus
和名:ユーカリ
学名: Eucalyptus melliodora
植物分類:フトモモ科ユーカリ属
花言葉:「再生」「新生」「思い出」「記憶」「慰め」「追憶」「永遠の幸せ」
ユーカリの特徴
ユーカリは、オーストラリアやニュージーランドなどが原産のフトモモ科の常緑高木です。
成長速度がとても速く、原産地では高さ60〜100メートルに達します。種類は約600品種以上あり、そのほとんどがオーストラリアおよびタスマニア島に分布します。
乾燥した土地に自生し、山火事に見舞われても、幹内部まで被害が及びにくく、種の発芽能力も失わないなど、高熱に対する耐性を備えています。
鼻に抜けるスーッとした香りが特徴で、爽快感を感じさせてくれます。ユーカリの香りを湿布の香りに感じる方もいますが、ユーカリには鎮痛作用、鎮痙作用
などがあり、実際に湿布にはユーカリの精油成分が含まれている様です。
日本では約20種類が栽培され、種類によって丸い葉、細長い葉、ハート型の葉など様々ですが、共通してシルバーがかった葉色をしています。開花時期も種類によって異なり、ピンク・白・赤色で細い花弁がびっしりとつく、ユニークかつゴージャスな花姿をしています。
ユーカリの歴史・エピソード
ユーカリの歴史は古く、オーストラリア先住民(アボリジニ)は、木材を薪や生活用品、楽器、カヌーなどで利用していました。またユーカリは「キノ」と呼ばれ、葉を傷や菌が繁殖して炎症している箇所に使用するなど、治療薬としても欠かせない植物でした。
その後、ヨーロッパの人々がオーストラリア大陸に上陸した1600年代以降に発見され、1770年にイギリス人探検家J.クックやJ.バンクスらがユーカリを世界中に広めたといわれています。
学名の「Eucalyptus(ユーカリプタス)」という名前は ” eu ” (よく)と ” kalyptus ” (つつまれている)の二つのギリシャ語からつけられ、「良い蓋」を意味するギリシア語をラテン語化したものです。名前の由来はいくつかあります。
- 1.蕾がつくと花弁が合着して蓋状となるため
- 2.乾燥地でもよく育ち、大地を緑で被うため
- 3.ユーカリの木から放出されたガスが気化し、空気中のホコリや水分と混ざって太陽を反射することで青い霧となり、森を青く覆うため
3つ目の由来ともなった現象は、現在でもオーストラリアのニューサウスウェールズ州ブルーマウンテンズで見ることができます。見渡す限りに広がる広大な土地のユーカリ林は、オーストラリア国内の世界遺産にも登録されています。
成長の早いユーカリは緑化に用いられるほか、固く腐りにくい特徴を持つ種類はパルプ原料や建築、造船、橋、電柱、枕木、家具、工芸品など世界的に重要な木材資源としても用いられました。
日本にユーカリが輸入されたのは明治10年ごろで、農業工学者の津田仙が植えたものが東京付近に広がったといわれています。特徴的な葉の形から、全国各地で珍重され、記念樹的な存在として学校や建物などに植えられました。
ユーカリの効果・効能
<ユーカリの主な作用>
・抗酸化作用
・抗菌作用
・口臭予防
・殺虫効果
・鎮痛作用
・鎮痙作用
<ユーカリの主な美容効果>
・抗酸化作用
・殺菌作用
・抗炎症作用
・アンチエイジング効果
・血行促進作用
ユーカリは「1,8-シネオール」という成分が全体の80%ほど含まれています。「1,8-シネオール」は抗菌、抗真菌、抗ウイルス作用があることから風邪やインフルエンザ、呼吸器疾患の治療として用いられています。
昨今では、新型コロナウイルスの増殖を促進させるメインプロアテーゼを阻害する働きがある事も示唆されています。
ユーカリエキスには肌のセラミド生成促進効果があるといわれ、乾燥やシワといった年齢が出やすい肌悩みにもよいといわれています。また、殺菌作用があることから、ニキビケアとしてもおすすめです。
‐コアラがユーカリを食べる理由
「ユーカリ」というとコアラを思い浮かべる方も多いと思います。
ユーカリの葉には水分、脂質、糖分、タンニン、タンパク質、カルシウムなど様々な栄養素があり、特に葉の55%は水分のため、コアラは一生に必要な水分までもユーカリで摂取します。樹上で暮らすコアラが地上に降りることなく、ユーカリのみで必要な栄養・水分が摂取できるというのは、まさにコアラにとってユーカリは完全食といえるでしょう。
しかし、ユーカリの葉には「青酸化合物」といった毒素が多く含まれています。この毒素が体に入り胃酸と混ざると青酸ガスが発生し、内臓が停止して死んでしまうといわれるため、ほとんどの動物は食べることができません。しかしコアラは、ユーカリの毒素を消化できる特別な消化機能を持っているため、体を壊すことなくユーカリを食べることができます。コアラは1 日約200〜500gのユーカリの葉を食べますが、若い葉を好む傾向があり、さらにユーカリの種類にも個々で強い好みがあるようです。
ユーカリは成長が早く、1日にたくさん若い葉を食べられてしまっても新たな葉を付けるスピードが早いため、コアラとユーカリは非常に相性のいい組み合わせといえます。
ユーカリの楽しみ方
ここからは、ユーカリの活用方法をご紹介します。
手軽に日々のライフスタイルに取り入れることができるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
暮らしで楽しむ
‐育てて楽しむ
ユーカリの種類の中でも「ユーカリ・グニ―」という品種は暑さ、寒さに強く屋外で育てることができます。丸く可愛らしい葉の形とシルバーがかった葉はインテリアとしてもお家の雰囲気を彩ってくれます。ユーカリ・グニ―の花言葉は「記念」「思い出」なので、記念樹として植えるのもおすすめです。
伸びた枝葉は剪定し、ドライフラワーとして楽しむこともできます。
‐ハーブティー
ユーカリはハーブティーとしてもお楽しみいただけます。爽快感のあるスッキリした味が特徴で、抗菌作用や炎症予防を持つことから、喉がイガイガしたときなどにもおすすめです。
‐香りを楽しむ
鼻を抜けるスッキリとした香りが頭をクリアにしてくれるので、集中力を高めたいときにおすすめです。また、リフレッシュ効果もあるので、イライラしたときや気分を変えたいときなどにも◎
抗ウイルス作用があるため、ユーカリの精油を数滴垂らすことで空気をリフレッシュすることができます。インフルエンザのシーズンや、花粉・ハウスダストによるアレルギー症状が気になるときにおすすめです。
毎日のスキンケア・ヘアケアに
見た目もオシャレで香りでも楽しめるユーカリ。
生活に取り入れることでユーカリの持つ効果効能も楽しむことができるので是非取り入れてみてくださいね。
是非、ネイチャーズウェイのユーカリ配合のコスメもチェックしてみてください!
ネイチャーズウェイ
コンテンツ担当
てらもと